ANALYSIS|CARE
医療と介護を読み解く
医師や看護師、介護の施設と在宅の手当て、医療にかかるお金。県の医療と介護の手の厚みを、高齢の人の多さとあわせて読み解きます。
知秋(教授)
ここでは、国の統計の手引きにならって「問い→計画→データ→分析→結論」の順に読み進めよう。県を選ぶと、下の段がすべてその県で埋まる。
1PROBLEM|問い
この県の医療と介護の手当ては、全国の中でどんなかたちをしているか。
- 施設での介護(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設)と、在宅での手当て(訪問看護・デイサービス)は、どちらが厚いか。
- 医師や病床の多さと、1人あたりの医療費は、そろって動いているか。
- 高齢の人の一人暮らしが多い県で、在宅の手当てはどうか。
2PLAN|計画
何と比べるか
- 全国の中の位置:47都道府県の中で、各項目が平均からどれだけ離れているかを偏差値で並べます(平均50、標準偏差10)。
- 似た県:この組の項目の偏差値の並びがいちばん近い県を、計算で3つ挙げます(標準化した値どうしの距離が近い県)。似た県と見くらべると、全国と比べるだけでは見えない差が分かります。
- 関係:組の中の二つの項目を散布図に置き、相関係数と回帰直線で、そろって動くかを確かめます。
- 時間:毎年の数字がある項目は、最初の年を100にそろえて、全国と伸び方をくらべます。
3DATA|データ
使う項目と、その素性
| 項目 | 年 | 単位 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 医師(人口10万人あたり) | — | — | |
| 看護師(人口10万人あたり) | — | — | |
| 一般診療所の病床(人口10万人あたり) | — | — | |
| 救急医療を受け持つ病院(人口10万人あたり) | — | — | |
| 特別養護老人ホームの定員(65歳以上1000人あたり) | — | — | |
| 介護老人保健施設の定員(65歳以上1000人あたり) | — | — | |
| デイサービスの利用者(65歳以上1000人あたり) | — | — | |
| 訪問看護の利用者(65歳以上1000人あたり) | — | — | |
| 1人あたりの医療費 | — | — | |
| 国民健康保険の1人あたり診療費 | — | — | |
| 65歳以上の一人暮らしの世帯の割合 | — | — | 医療・介護の項目ではありませんが、在宅の手当てを読むときの背景として置いています。 |
- 人口あたり・65歳以上の人数あたりの値で、年齢の構成のちがいはならしていません。1人あたりの医療費は、高齢の人が多い県ほど大きくなりやすい数字です。
- 医師や病床は住んでいる県ではなく、施設のある県で数えています。隣の県の大きな病院に通う地域では、県の数字が小さく出ます。
- 国民健康保険は、自営業の人や退職した人などが入る保険で、会社員の健康保険は入りません。
4ANALYSIS|分析
全国の中の位置(偏差値のプロフィール)
棒は平均(50)からの離れ方です。右へのびるほど値が大きく、左へのびるほど小さいことを示します。大きいことが良いとはかぎりません。
県を選ぶと、ここにプロフィールが出ます。
二つの項目の関係
伸び方
5CONCLUSION|結論
言えること
- 県を選ぶと、数字から言えることをここにまとめます。
言えないこと
- どの県の医療や介護が「良い」か「足りない」かは、この組からは言えません。必要な量は年齢の構成や住まいの近さによって変わり、数の多さだけでは決まりません。
- 医療費が大きいことが、健康の悪さや使いすぎを示すとは言えません。
- 医療の質や、待ち時間、介護を受ける人の満足は、この組に入っていません。
一葉(研究員)
数字を並べたあとに「ここまでは言えて、ここからは言えない」と書いておくんですね。
知秋(教授)
うむ。言えないことを書いておくのも、読み解きのうちだよ。