ANALYSIS|LIVING
暮らしを読み解く
稼ぎ、物価、家賃、家の広さ、家計のやりくり。県の暮らしの釣り合いを、一つの組で読み解きます。
知秋(教授)
ここでは、国の統計の手引きにならって「問い→計画→データ→分析→結論」の順に読み進めよう。県を選ぶと、下の段がすべてその県で埋まる。
1PROBLEM|問い
この県の暮らしは、稼ぎと出ていくお金の釣り合いが、全国の中でどうなっているか。
- 給与の水準と、物価や家賃の水準は、そろって動いているか。
- 家の広さや持ち家の多さは、家賃や土地の値段とどう関係しているか。
- 家計の手取りのうち、どれだけを使っているか。
2PLAN|計画
何と比べるか
- 全国の中の位置:47都道府県の中で、各項目が平均からどれだけ離れているかを偏差値で並べます(平均50、標準偏差10)。
- 似た県:この組の項目の偏差値の並びがいちばん近い県を、計算で3つ挙げます(標準化した値どうしの距離が近い県)。似た県と見くらべると、全国と比べるだけでは見えない差が分かります。
- 関係:組の中の二つの項目を散布図に置き、相関係数と回帰直線で、そろって動くかを確かめます。
- 時間:毎年の数字がある項目は、最初の年を100にそろえて、全国と伸び方をくらべます。
3DATA|データ
使う項目と、その素性
| 項目 | 年 | 単位 | 注意 |
|---|---|---|---|
| きまって支給する現金給与額(男) | — | — | |
| きまって支給する現金給与額(女) | — | — | |
| 地域別最低賃金 | — | — | |
| 物価の水準(総合・全国平均=100) | — | — | |
| 物価の水準(住居・全国平均=100) | — | — | |
| 1畳当たり家賃(民営借家) | — | — | |
| 住宅地の値段 | — | — | |
| 持ち家率 | — | — | |
| 1人あたりの畳の数 | — | — | |
| 実収入(勤労者世帯・1か月) | — | — | 家計調査の値で、県庁所在市の世帯の平均です。県全体の平均ではありません。 |
| 消費支出(1か月) | — | — | 家計調査(県庁所在市)の値です。 |
| 手取りのうち使った割合(平均消費性向) | — | — | 家計調査(県庁所在市)の値です。 |
- 物価の水準は「全国平均=100」の指数で、円ではありません。
- 家計の項目(実収入・消費支出・消費性向)は県庁所在市の世帯の値で、ほかの項目(県全体)と範囲がちがいます。
- 給与は「きまって支給する現金給与額」で、賞与は含みません。
4ANALYSIS|分析
全国の中の位置(偏差値のプロフィール)
棒は平均(50)からの離れ方です。右へのびるほど値が大きく、左へのびるほど小さいことを示します。大きいことが良いとはかぎりません。
県を選ぶと、ここにプロフィールが出ます。
二つの項目の関係
伸び方
5CONCLUSION|結論
言えること
- 県を選ぶと、数字から言えることをここにまとめます。
言えないこと
- どの県が「暮らしやすい」かは、この組からは言えません。何を重く見るかで答えが変わり、点数にまとめると重みの付け方で順位がいくらでも動くからです。
- 給与と物価がそろって高いことは分かっても、どちらがどちらの理由かは言えません。
- 一人ひとりの暮らし向き(ばらつき)は、県の平均からは見えません。
一葉(研究員)
数字を並べたあとに「ここまでは言えて、ここからは言えない」と書いておくんですね。
知秋(教授)
うむ。言えないことを書いておくのも、読み解きのうちだよ。